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京都 懐石料理|日日 愛山|祇園 華舞

2026.07.11

【日日 愛山】

日本酒において、精米歩合は品質を語る重要な指標の一つとされてきました。
しかし近年では、その数値だけでは語りきれない「設計思想」が酒質を決定づける例も増えています。
京都府京都市伏見区の日日様が手掛けられる「愛山」は、その象徴ともいえる存在です。

愛山は、酒米の中でも特に旨味成分が出やすく、繊細な制御を必要とする品種です。
豊かな味わいを持つ一方で、バランスを崩しやすく、
一般的には高精米によって整えられることが多く見られます。

しかし本酒においては、あえて精米を抑え、米の持つ要素を残す方向が選択されています。
これは単なる個性ではなく、「削らずに整える」という明確な設計思想に基づくものです。

削らないという選択は、そのままでは粗さにもつながります。
そこで重要になるのが、発酵管理や麹の設計といった醸造精度です。
本酒では、それらを極めて高い水準で制御することにより、
愛山の持つ旨味を暴れさせることなく、静かにまとめ上げています。

口当たりはやわらかく、角がなく、
中盤にかけて穏やかな旨味が広がり、
余韻は長く、しかし重さを残さず消えていきます。

強く主張することなく、
確かにそこにある存在感。

それが、この酒の本質といえるでしょう。

祇園華舞では、この酒を単に合わせるのではなく、
日日様の思想と技術に敬意と感謝をもって向き合っております。
一期一会の御馳走の中で、
一日一組様の時間を静かに整えていただく存在として、
大切に扱わせていただいております。

削ることで完成させるのではなく、
残すことで整えるという選択。

その静かな意思が、
一献の余韻として表れているのではないでしょうか。

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